「朔マジスゲェよ。おっきくなたらマンガ家にでもなれるんじゃね?」


「んん~~~…マンガは読むのは好きだけど、ストーリー考えるのが苦手なんだよねぇ……」


そう言って苦笑いする朔は、ゴソゴソとスケッチブックをランドセルに戻す。


「でもいいなぁ。オレ人が貰える才能の殆ど音楽だけに傾いちゃったみたいでさ、絵描くの苦手なんだ」


一方のオレはピアノに向かい合って、適当にネコふんじゃったを弾いてみた。


様々な音色が音楽室に流れ出した途端、朔の目が輝く。


「スッゴイ!やっぱり彼方、ピアノ上手だね!!大人が弾いてるみたい!!」