ピピピピピピー




アラームで目が覚めたアタシは



母さんと父さんに買ってもらった

真っ白なワンピースを着た





外にはミヤビが既にいて





「ごめんね付き合わせて」




って、言うとミヤビは黙って首を
振るだけ





「いこっか」



ミヤビの声が聞こえバイクが
走り出す



ワンピースはヒラヒラ揺れ



暑い日差しと涼しい風が
気持ちがいい





途中でお洒落な花屋さんに寄って
綺麗な花を買う






「着いたよ」




どれだけ走ったのか分かんないけど




久々に来た





海の見えるこの景色




「母さん、父さん




久しぶり」




こうしてアタシは手を合わせる





花咲と書かれたお墓の前で





アタシの両親は1年前の今日




死んだ。



ミヤビも黙って目をつぶって
手を合わせる





「私のせいで…ごめんね」






いっぱい死のうとした




いっぱい苦しんだ




なのに、生きろと言われた






「アズサのお母さんお父さん



あの日は私のためにアズサの為に




ありがとうございました…




あの日…沢山の人を苦しめ



うちも死ぬ覚悟してたのに




二人のお陰で生きています。」