「金ないから葬式もしてない」



そう、笑う百合飛を俺は
抱きしめることしか出来なかった



だから、百合飛は族を抜けたんだ



母さんの罪滅ぼしに





「ごめんだけど、
俺ホモじゃねーんだけど」



そういう百合飛に



「家どーすんだ?」




現実があるの忘れてた



「そりゃ売るよ
で、高校行かずに働くかなー」




百合飛の姿を見て



なにかしてあげたいとおもった



今までしてあげること
出来なかったからな




「俺のおっちゃんのいえすもう!」



俺には隣町に、母さんの弟が住んでいた


昔から仲良かったし、
1人では寂しいだろうから


俺は速攻おっちゃんに電話して


その家に住むことになった



「なあもう高校受験
締め切ってるだろ」




その言葉を聞くまで
俺は高校Lifeに憧れてたのに



現実に戻された