「お前のせーじゃねえよ
どっちみち母さんは死んでた」




もう一択を選んだとしても
亡くなる運命だったってことか…?



「学校に行かなかったのは他の
族で喧嘩を鍛えてたから



でも、その族は汚かったから
辞めたんだ。


そっから家に
毎日帰っても母さんの彼氏のDV男が



母さんを殴るから



俺は毎回母さんの



彼氏を殴ってた」





「でも、母さんが悪い人じゃないから


っていって俺のこと止めてくるんだ



母さんは何本も骨折ってんのに」



馬鹿だよなあって、百合飛は笑うんだ


「それで、俺は二択を出した



大切だったから、たった1人の家族
だったから



そしたら、母さんは自殺した」





辛いはずなのに、


笑う百合飛の目は真っ黒で



「あの男が、母さんに別れを
切り出して母さん首吊ったんだ



“あの人居なきゃ生きていけない ”
って言って」





なんで気づいてあげれなかったんだ



俺、百合飛と仲良くなって
自分のことしか考えてなかった



何してんだよ俺




二択は族のことじゃ無かったのかよ