「誰ですか?



あ、スリッパの色違うんで先輩
ですね!きっと人間違え
してるんですよ!この学校
人多いいですしね〜あはは」





アタシの、必殺技
知らないふりをする




「え?アズサちゃんでしょ?

こんな美人さん忘れるわけないよ〜」




アハハーと笑う五十嵐


もー、ほんとに辞めてくれ!!



「朔いくぞ」





そういう百合飛





「百合飛!!それ頂戴!!」





いま、買い損ねたいちごオレ



百合飛ナイスじゃん!!




「自分で買えよ
もしかして金ねーの?」





いや、譲ってよ
百合飛にいちごオレなんて
似合わないんだから



視線を送ったら



「今回だけな?」




そう言って、アタシの手のひらには
いちごオレ



「あ、くれるの!?」





「アズサが欲しいって言ったんだろ」




まあ、ごもっともどだけど!!




「百合飛…ありがとうっ」



顔がほころぶ

ほんと嬉しい





まって。



現実に戻った