「あずさちゃーん」
急に名前を呼ばれ
ピタリ
と、足が止まった
正確に言えばこの声に
恐怖しか残ってなかったから
「“あの時”俺殴られて
めっちゃめちゃ
痛かったんだよ〜」
大きなビー玉みたいな目
綺麗な顔
たもつの友達
月影の幹部の1人
「なんでここにいるの?
って顔してるね〜」
ヘラヘラ笑う顔は変わらないままで
「いや、大丈夫w
忠告しに来ただけだから〜」
この笑っている顔が逆に
凄い恐怖で
「あの時もーすこし
しつけとけばよかったかな〜♪」
ヤバイ
そう思った時には遅かった
一瞬で飛ばされた
殴られて
「ッ…いた」
笑顔を絶やさず見てくる彼