それからリュウのことを好きになるのに時間はかからなかった。
 毎日放課後が楽しみで、リュウとの帰り道にドキドキして、家に着いたとたん切なくなる。
 いつまでもこの関係じゃ物足りなくなっちゃって、あの日、告白しようとしたんだ。
 
 『リュウくん、話があるんだけど…』

 家に着いて私がそう言うと、リュウは焦った顔をして、こう言ったよね。

 『俺と付き合ってください!!!!』

 突然の出来事に頭がついていかなかったよ。
 だって、告白しようとしたときに、告白されたんだよ?
 かなりびっくりしました。
 でも、OKしたときのリュウの顔見たら、そんなこと忘れちゃった。
 だって、すごく喜んで、私を抱きしめて、
 『絶対大切にする』って言ってくれたんだよ?(覚えてる?)
 忘れるどころか泣いちゃったよ。

 後から、どうしてあの時私の話を聞かずに告白したの?って聞いたら、
 『"好きな人が出来たからもう関わらないで"とか言われると思った』って言ってたっけ。
 リュウは本当早とちりだよね。