「……………あとさ、すげー悪いんだけど

これにサインしてくんない?」


そういって私のCDを差し出した。


「え、隼也が?なんで?」


「いや、俺の友達。

美鈴のファンなんだよね。」


「えー嬉しい。

なら全然書いちゃうよ。

ペンかして。私なんにもないから。」


「はい。」


私は"いつもありがとう♡"という

メッセージつきでサインを書いた。


「さんきゅ。絶対喜ぶわ。」


「地元の友達?」


「そう。わざわざ送ってきたからな、これ。

美鈴のブログに俺がたまに出るし

次は会ったら頼んで!!とかいって。」


「はは、ありがたいよ~。」


私にもいるんだな、ファンって。

やっともう少しでデビューして2ヶ月なのに。