「長曽我部さんの味だ~。懐かしい~。」
「いいよな、美鈴は大事にされてて。
俺なんてこれだよ。
しかもスタジオにも来なかったし。」
「隼也は一人が多いよね。」
「まぁ気が楽でいいけどな。」
「そんだけ信用されてるんだよ。
私なんか常に誰かいるもん。
朝もちゃんと起きてるか電話来るし。
子供扱い。」
「はは、長曽我部さんらしいな。」
きっと長曽我部さんちにいたころ
寝坊ばかりしていたからだろうけど。
「てか今日の打ち合わせってなんだろ。」
「え、知らねーのかよ。」
「うん。聞かなかったし。
私自分のスケジュール全然わかんないよ。」
「………ある意味スゲーな。」
「うるさいよ。
……………あれ、腕時計変わってる。」
「あぁ、変えた。」
「へー、いいね。」
「美鈴は時計とかしねーの?」
「持ってないし。
でも永田さんに買えって言われてる。
私時間いつも聞いてるから。」
「ならあとでいかね?
俺仕事ないんだよね。」
「へー、ひまだね。」
「黙れ。」
「はは、ごめんごめん。
じゃああとでいこ。
あんま時間ないけどさ。」