「本当によく呼ばれるよね?智莉。何かしてるの?」

クスクスと笑いながら聞いてくるのは亜季。
いや、アンタの事だから。

「何もしてない。ちょっとね、世間話?」
「わざわざ、準備室でかよ」
「しかも、疑問系やし。」
「…まぁ、色々とあるんですよ。お兄様達?」





秘密と言うのも、時折辛い。





こんな日常だった。誰かの相談に乗ったり、皆と笑いあったりして。






残り、一年をすごそうと思ったのに。





運命は少しずつ動きだしていた。