「…部活、やめるの?」






数日ぶりに登校してきた優佳を屋上に呼び出した。



「……うん。最近ね、忙しいんだ。…学校もまともに出られないくらい。」
「…やめないよね?学校」
「単位は取るつもりだよ。でも、部活までは、本当に無理なんだ。出られないのがほとんどだから。幽霊部員になるし…皆に迷惑かける事になる」

「そっか………」

「だから、ごめんね。時間空いたなら部活には顔を出せるけど」

…優佳も、夢に向かって確実に頑張ってるんだよね。
「…わかった。でも、たまには顔出してよ?」
「…うん。」




…そういえば、そろそろ進路を決めなくちゃいけないんだよね……。私は、どうしよう…。



優佳は、モデルを続けるみたいだし、由宇と亜季は短大。

裕也と結城君は、俳優への道。

みんな、しっかり自分の進路を決めて歩いてるのに、私は、決められない。


演劇に入ったのだって、演技が元々好きだったからで。

専門に進もうかとも考えたけれど、親に猛反対されてる。

何度、説得しても父親の意見だけは変わらなかった。