「えーっ！？」



放課後の教室。
日が暮れて、周りはオレンジ色に染められている。


人気がない教室に、一人の女生徒の声が響き渡る。




その声は紛れもなく自分だ。





「声が大きい！」

慌てて口を抑えられる私。
口を抑えたのは由宇。


「ほへん、ほへん(ごめん、ごめん)」

口を抑えられた為、言葉がおかしくなる。



もう。っとため息を吐くと、由宇は席に着く。



「…今日、部活ないから相談乗ってもらおうと思ったの」
「…いや、それはいいんだけど…意外。」
「えっ？」
「由宇が、裕也好きなんて」
「そう？格好良いし、優しいじゃん」


確かにその通りだ。
というか、裕也と結城君は、同じ俳優の劇団に所属している。
言わば、芸能人な訳で。


裕也は格好良いし、身長高いけど性格は子供っぽい。