自分しか居ないはずだったここ、雑草が生い茂ったホーム、19年間使われていない隧道、橋梁、この先うねりながら延びる鉄路、峠を制覇していた俺の誇り、絶たれてしまったこの道。歯車の音を響かせながら坂を登っていくアプトの音も煤煙も景色も総て、俺は忘れない