俺はひとり、京都から幡生へと向かって駆ける。
沿線にある、自分以外誰もいない部屋。
入ってくるすきま風。
ビュービューと入ってくるそれの音をかき消すように誰もいない部屋に、特別な着信音が鳴り響いた。