あれから何分経ったんだろうか



「に……にゃー…にゃー!!!」



「……ん…クロ…」



「にゃー」



『クロは怪我ないか?』



見る限りないな



よかった…。



「みにゃー!」



『にしても……ここどこだ』



見る限り整頓されてる



物置っぽいな。



持ってきた物は



スマホに飴とガムと薬か



後は……



一緒に居たクロと訳の分からない刀。



『参ったな…。』



スマホは何故か圏外。



―ガリガリガッガッ



『クロ?何してんだ?』



「にゃーー」



引き戸?



『ここを開けろと?』



「にゃっ!」



―ガラッ



―ピシャッ



『おいおい…嘘だろ…』



何もかもが時代劇とかで見そうな場所…。



私が住んでるのは京都だから



京都で合ってるとは思うんだが…。



地面はコンクリートじゃなくて土



建物は全部木造で



ビルとかそーゆの無し



スマホが繋がらなかったのは



電柱がないから。



それに刀を腰に差してる人やら



袴や着物を着てる人ばかり…。



いつの時代なんだ…?



分かるのは確実に現代じゃない事。



大正…いや明治以降か?



まぁ…ここに居るのもあれだし



外に出るしかないか



『クロ。外に出よっか』



「にゃー」