ね?と優しく笑いかけられる。

この人の笑顔って可愛い。
イケメンなのに、笑うと目尻が下がってすごく幼い感じになるんだ。



「はい。そうします」


目を見て微笑むと、ふわっと掌が頭に乗った。


「君って素直で可愛いね。彼氏が羨ましいよ」



きゅん…とする様な言葉をかけられポ〜ッとする。

軽くウインクして、早見さんは目の前に建つ分譲マンションの中に入って行く。



開いた自動ドアの中に後ろ姿が吸い込まれる。
その姿を見送って、ペソに声をかけた。



「驚く程ステキな人だね……ペソ………」


足元を見ると、ペソの姿がない。



「クゥゥゥゥン」


甘えた鳴き声は上の方からする。

えっ⁉︎と思って見上げてみると、目の前にいたのは羽田で………。




「へぇー。あれが早見さん……ね」



呆れた様な顔して呟かれた。

ポカン…としてる私に羽田の冷たい視線が突き刺さる。


あれ……? もしかして、私、またやらかした………?