「美結……」


「な……何?」


ドキン!として返事した。
向き直った羽田はベッドの上に膝をかけ、私の方に近づいてくる。

その目が真剣過ぎてなんだか怖い。
初めて見るような気がする……。



「俺、お前の一番になりてーんだけど、どうすればいい?」


軋むベッドの音に心臓が破裂しそう。
怖さと同時に湧き上がる不安に耐えかねて膝小僧辺りに視線を逸らすと、伸びてきた羽田の腕が邪魔をして、くいっと顎を持ち上げた。

視界の中には、羽田の顔しか映らなくなる。

ドクン…ドクン…と低い音が胸で鳴りだす。

その音が大きくなってくのと同時に、羽田の唇が近づいた。



「俺と一緒に暮らすの嫌?…泣かしたり、寂しい思いさせたりしねーから、一緒に暮らそう………?」


そぅ…と優しくキスされる。
ビクついてオドオドしてる私の気持ちを見透かすかのようなキス。


「な…?」と甘い声で囁いて、私に「ううん」を言わせない。





「…………うん…」


とろん…とした雰囲気の中で返事をした。

羽田はそれを待ってたかのように深いキスをして私の耳に囁いた。



「好きだよ。美結……」



ボロボロに崩されそうになる心の壁を何とか支えきれたのは、次の羽田の言葉があったから。





「ーーーでも、イチゴのパンツは卒業しろよな」



小学生じゃねーんだから…って。


そんなの余計なお世話だっつーのっ!!