「そんなのしたら、次の日皆仕事できなくなるじゃん!」


そんな結婚式、聞いたこともないよ。


「いいじゃんか、考えるだけならタダだろ。そういうお前は夢とか希望とかあるのかよ」


「私は〜昔読んだ『不思議の国…』っぽい感じの式がしたいなぁ。皆、トランプの兵隊みたいな服装してたり、ウサギのカッコした洋平がいたり……面白そう〜〜!!」


「その発想ぶっ飛んでる!絶対あり得ん!」


何で俺がウサギなんだよ…とブツブツ文句言ってる。
先にぶっ飛んだ発想したのそっちじゃん。


「どんなのでもいいけど楽しいといいなぁ…。ペソが鳴いてても皆が相手してくれる様な…」


「またペソか。お前の思考っていつもそこに辿り着くんだな」


昨日会いに帰ったばかりだろ…と呆れられる。


「だって…ペソが居ないと腕の中が寂しーんだもん」

「俺が居ても?」


近づいてくる。


「うん……洋平が居てもやっぱ寂しい。小さいものを抱きたいなぁ…って気がして」


羽田の頭くらいの大きさだもんね。ペソは。


「だったら先に子供作るか?そしたら寂しくなくなるぞ!」


「冗談よして!どうしてそういう展開になるの!」


「だってお前が寂しーとか言うからー」


「だからって子作りは変でしょ!…やだっ!寄らないで!あっち行って!!」



またしても顎ぐいかよ。


これって確か、話の始まりと同じだよなぁ⁉︎