「出発進行ーー!」

「キャン!キャン!」


呑気な奴らの声に合わせてアクセルを踏んだ。

この先に何があっても守っていきたいヤツが横にいる。

それだけで、俺はやっぱり最高に幸せだ!



「美結のお母さんに報告しなくていいかな。美結を女にしました…って」


「ぎゃーー!!なんてバカなこと言うのっ!!絶対にそんなの言わないでっ!!!」


車の中で怒鳴るなよ。
そんなアホみたいな報告、マジでするワケないだろ。




「……じゃ、プロポーズしたっていうのは言ってもいい?」


「えっ…⁉︎ 」



驚く顔がこっち向く。


あるワケないから始まった恋は、これからまだまだ続いていくんだ。