ぎゃーぎゃー言って逃げ回ってた奴の言うセリフか⁉︎

…つーかコレ、夢じゃねぇよなぁ⁉︎



「美結……それ本気?」


マジか…と思いつつ、もう一度確かめる。

赤い頬をした菅野は更に顔を赤く染め、首筋までも赤くした。



「な…何回も聞かないでよ……!バカ……!」



罵りながらも笑って見せる。
胸の高鳴りを感じつつ、同時に菅野を抱き寄せた。


「美結……!」


柔らかい体が一瞬固くなる。
でも、すぐに力を抜いて凭れてきた。


「羽田……くん………よ…洋平……」


ぎゅっと掴まれた背中の感触よりもハッキリと聞こえた名前に驚く。

顔を見ようにも離れない菅野が可愛くて、もう一度力を込めて抱いた。



「キャン!キャン!」


仲間に入れろとばかりにペソが鳴く。



もうちょっと待て。



俺ら、やっと気持ちが繋がったところだからーーー。