仰向けのまま 私は再び目を閉じた

静かな部屋
聴こえてくるのは 外の雨音だけ


「...ッ」


雨は、嫌い。

貴方を思い出すから
その度 胸が苦しくなるから


「解ってるのに...なんでよ...ッ」


別れを告げた“あの夜”
もう二度と逢えなくても 別れを選んだのは

他でもない私だった───。



「もう最後...だから、」


『...最後?』


「...飽きたの...もうッ」


身体だけの関係に
私は 心を求めている事に気付いてしまった


抱かれる度に 胸が苦しくて
想いは 大きくなるばかりで

耐えられなかった


「今までありがとう」


『...ッ』


「..さよなら...っ」



こんなに辛いなら
こんなに苦しいなら

いっその事 忘れてしまおう、と。