「ねー拓真聞いてる?」



「え、あっ!聞いてるよ!」



もう俺の気持ちは届くはずがない。
一応「そっかぁ。よかったな」だけは
言っといた。



オレ馬鹿だな〜。
幼馴染のオレが璃奈にとって大事な者に
なる訳なんてないんだよ。



なーんて思ってたら
何日か経ってまたイヤな知らせがきた。



「私!先輩と付き合う事になったの!♡」



もうカレカノになって
近くにいた璃奈が今では遠くなって



でもいつも通りに帰り道は一緒だし
幼馴染として特別、変わった様子はない。



だからそれだけでオレは嬉しかった。
璃奈を守れればいいって。