「ありがとうございましたー!」旅館から帰宅して行くお客さんに向かって、元気良くお礼を言った従業員の青年、草葉ヤマトは
満足気に一息ついた。「今日も忙しかったですね、お疲れさまでした」その他の従業員達に言うと、ヤマトは職場を後にした。
帰宅途中、ふらりとペットショップに立ち寄った。ここでたまに癒されるのが最近の日課である。いつものように柵の中の動物に表情をゆるめていると「こちら、新入りさんですよ」と店員に一匹の仔犬を抱くように勧められた。「え?かわいいですね、…!?」それは眉毛のある、仙人のような顔をした小型犬だった。面食らっていると、「ですよね♪おとなしいですし、毛も抜けないんですよ」確かに、細い割にはしっかりした毛並みだった。
しかし、飼う予定はまるでなかったヤマトは「や、そんな飼うつもりは…」「お客様?」「は?」「鼻血、でてますよ?」サッと
店員の出した手鏡には、結構な量の鼻血を出した自分の顔と、それを健気になめとってくれている、ミニチュアシュナウザーという犬の姿が大変面子く映っていた。
「この子買います」即決だった。「ありがとうございます、女の子なんで、かわいがってあげてくださいね」
ゴトッガシャン「これでよし、と」
ゲージと、水飲み用・エサの容器、リード綱にエサ…一式を部屋の定位置に置き、
かわいらしい動物の模様が施された箱から
小型犬をとりだした。
「…鳴かないなこの子。えっと名前何にしようかな」自分がヤマトと言う和風な名前なので、そのようにしようと思った。
「ハナコ…いや、イノリとか!」その時「ワン!」「!!!」ものすごく大きな第一声を聞くことが出来、ヤマトはこちらをつぶらな瞳と凛々しい眉毛で見つめるイノリの頭をやさしく撫でた。「よろしくな、イノリ」
満足気に一息ついた。「今日も忙しかったですね、お疲れさまでした」その他の従業員達に言うと、ヤマトは職場を後にした。
帰宅途中、ふらりとペットショップに立ち寄った。ここでたまに癒されるのが最近の日課である。いつものように柵の中の動物に表情をゆるめていると「こちら、新入りさんですよ」と店員に一匹の仔犬を抱くように勧められた。「え?かわいいですね、…!?」それは眉毛のある、仙人のような顔をした小型犬だった。面食らっていると、「ですよね♪おとなしいですし、毛も抜けないんですよ」確かに、細い割にはしっかりした毛並みだった。
しかし、飼う予定はまるでなかったヤマトは「や、そんな飼うつもりは…」「お客様?」「は?」「鼻血、でてますよ?」サッと
店員の出した手鏡には、結構な量の鼻血を出した自分の顔と、それを健気になめとってくれている、ミニチュアシュナウザーという犬の姿が大変面子く映っていた。
「この子買います」即決だった。「ありがとうございます、女の子なんで、かわいがってあげてくださいね」
ゴトッガシャン「これでよし、と」
ゲージと、水飲み用・エサの容器、リード綱にエサ…一式を部屋の定位置に置き、
かわいらしい動物の模様が施された箱から
小型犬をとりだした。
「…鳴かないなこの子。えっと名前何にしようかな」自分がヤマトと言う和風な名前なので、そのようにしようと思った。
「ハナコ…いや、イノリとか!」その時「ワン!」「!!!」ものすごく大きな第一声を聞くことが出来、ヤマトはこちらをつぶらな瞳と凛々しい眉毛で見つめるイノリの頭をやさしく撫でた。「よろしくな、イノリ」