あたしはあまりに、一瞬でいろんな事が起きすぎて頭の中が整理できずにいた。

「ふぅ。あ、俺のハンバーガー代が…」

男の子があたしに話しかけてきた。

「大丈夫だった?あーゆう人多いから気をつけなきゃだめだよ。」

『は、はい…。』
ガクッと足の力が抜けた。

「大丈夫?!」

『あ、はい。大丈夫です。』

こんなあたしを助けてくれるなんて、
優しいなぁ。

わわ、さっきは分からなかったけど綺麗な顔。

二重の目に長いまつ毛。
少し涙袋があって。
フワフワの髪の毛。

身長も高い。
モデルさんかな…?

男の人を見てこんなに綺麗だと思ったことないよ!

カッコイイってこの人のためにあるような言葉だよ〜‼︎

って、すっかり見とれちゃった。

「ふふ、どうしたの?俺の顔になんか付いてる?」

『あ、いえ!いや…あの。き、綺麗なお顔だなって‼︎』

大きな声出しちゃった。
男の子は目をまん丸にして驚いていた。

周りの人も、みんなこっちを見ている。
うぅ…恥ずかしい。

「ありがとう。嬉しいけど、ちょっと声大きかったよ(笑)」

『うぅ…すみません。』

「謝ることないのに。」

『…すみません。』

少し沈黙があった。