「なんとなく。」

『なんとなくって…。それより、あなた、あたしを助けてくれた時に言ったこと覚えてます?』

「何か言ったっけ?」
たいした事言ってないと思うんだけど。

『言いました!』

荒木は顔を真っ赤にしながら、
『あの時、あたしにスカート短すぎ、襲われちゃうよって!おまけに誘ってるのとか!』

そんなこと気にしてたのか。
どんだけ純粋なんだ。
可愛すぎだろ…。

「そんな事言ったっけ?ってか、そんな事で怒るなんて可愛いね。」

『か、可愛くないです!』

どんどん表情が変わって面白い。
百面相かよ(笑)

ちょっとからかってみようかな。

顔を近づけて、
「照れてるの?可愛い。」

『からかわないでください!』

逃げられそうになって、とっさに腕を掴んだ。