「千代ちゃん。一応明日はお店の方お休みにしなさいな。今日は疲れたでしょ?」

「でも、いいんですか?」


ここの甘味処はすごく美味しいってことで有名で沢山人が訪れるのだ。そんな中私が抜けてしまったら…。ただでさえ今日、こんなにも迷惑をかけてしまったというのに…



「お店のことは気にしないで!千代ちゃんがここに来てから休みもほとんど無かったしね。ちょうどいい息抜きだと思ってくれればいいのよ」


「…っ、ありがとうございます」


優しい奥さんの言葉に涙がでて、喉が引き攣って上手く言葉が出なかった。


奥さんはポンポンと私の頭を叩くとそっと部屋から出ていった。