「西島隆弘です。よろしくお願いします。」
想像以上のかっこよさにみんな小さな歓声をあげる。
「席は……ま、伊藤の隣でいいな。
よろしくな、伊藤。」
「え、ちょ先生っ!勝手に決めないでよ!」
急でびっくりした。
「嫌か?」と聞かれNOとは言えなかった。
彼が隣に来た。
「伊藤さん、よろしくね?」
話しかけられ
「あ、よろしく!」
と言った。
律儀な人なんだなーと思った。
隣に彼がいるだけで
緊張してしまった。
その後すぐ一時間目が終わり、
だっちゃんと宇野ちゃんが来た。
「西島くんっよろしくねニコッ」
宇野ちゃんが彼に話しかけた。
そのあとすぐ、
「宇野ーずるいぞー俺だってにっしまとしゃべるーー!」
だっちゃんが話し出した。
……にっしま??
「え、にっしまって……プッあはは」
西島くんが笑った。
「かっこいい……」
つい口にしてしまった言葉。
「ん?」と西島くんに聞かれとっさに答えた。
「あ、笑ったの始めてみたからかっこいいなーって!^^
あ、私のことは「千晃」って呼んで!」
うまく誤魔化した。
無性にドキドキしたなー、と思う。
その時にだっちゃんの
心なんか気づかなくて……
続けて宇野ちゃんが
「あ、私は宇野ちゃんで!」
「俺は日高な!
よろしくっにっしま!」
「うん、よろしく^^*
俺はにっしーでいいよ!」
にっしー……笑った顔がかっこいいな。
これが第一印象だった。
それから、移動や放課後は
宇野ちゃんとにっしーとだっちゃんでいることが多かった。
昨日のテレビの話など
そんなたわいもない話をしていた。