人の波が落ち着いた午後7時。
仕事終わりのお客様以外は来店しないこの時間に、学校帰りか一人の女子高生が気まづそうに入ってきた。


「 あの‥‥‥ 」

チラりと上目遣いでこちらを見たその女子高生は、響さんの店員らしからぬ冷ややかな視線に怯えたのか言葉を詰まらせる。

「 お決まりでしたらどうぞ 」

そんな女子高生に痺れを切らしたのか、女性に容赦ない響さんは更に追い込むように強めに問う。
そんな威圧感しかない響さんを牽制する為エプロンを引っ張り、


「 何かお探しですか? よろしければ ” 私が! ” お伺いいたします 」

敢えて私がと強調した。
その言葉に響さんは少しムッとした表情を見せたが、それ以上は何も言わなかったので女子高生も安心したのかポツポツと言葉を発し出した。


ーーーーーー のだが、その内容が悪かった。