ブランコに揺られながら、あたしは言っ
た。
「涼平、今日はありがとう。楽しかっ
た」
「サンキュ」
「あのさ、涼平、付き合う時に言ってく
れたよね?『中途半端の気持ちでもい
い』って・・・」
「急に、何の話?」
「何の・・・?わ、別れ、話か
な・・・」
あたしはブランコを思いっきりこいだ。
「別れ話って・・・」
「あたし、努力した。涼平のことだけ想
えるように。でも、やっぱり、郷司がい
い。ごめん。こんなわがままで・・・」
「いや、俺の方こそ、ごめんな。束縛
ばっかで。美奈のこと考えてあげられな
かった」
「ううん、平気。でも、もう別れよう」
「・・・わかった」
「じゃあ、バイバイ」