「答えて、夏希?」

「優、ごめん。私の好きな人は優だけだよ。他に好きな人はいないの。」
そう、この言葉に嘘はない。
他に好きな人はいないの。
優は優しい。
どんな時でも。
だから、辛い…
「そっか、ごめんな。俺、重いよな。もうこんなこと言わないから。」
私の言葉に納得したように優は笑ってメロンソーダを飲む。
笑えないのは私だけだ。
「うん。」
力なく、そう答えることしかできなかった。