振り向けば、そっぽを向いてる。




でもね?

真っ赤な顔は、全然隠せてないんだよ?


またしても、にやにや。


「だからハル、大好き!!」


にっこり笑うと


「うるさい」


ほらまた。


「一回黙れないの?」


それなのに、掴まれた腕は、そのまま離されることはない。




ねえ、ハル。


ハルの憎まれ口は、ただの照れ隠しだって知ってるよ。




ハルが繋いでくれた右手を、ぎゅっと握り返して




「ハルと話したいから、一生黙れない!」




溢れる想いを、その手に込めた。