「抵抗は?しねぇの?」


そう尋ねられて首を横に振る。


「抵抗は男を煽るだけだし

私が逃げようとしたって離す気はないくせに。」


ガッチリと握られた手が熱い。


でも、このままというわけにもいかなさそう。


「やめて。」


手も拘束されたまま、私の足の間に

彼の足が入り込み とうとう逃げる手段は潰される。


「なぁ、キスしてみない?」


私が答える前に すでに彼の顔は近い。


彼の整った顔はすぐそこまで近づいてる。


「イヤ。」


ぷいっと顔を横にそらせば

彼との距離は開いた。