ーグツグツグツ


九条を七海くんと2人で隣の部屋のベッドに寝かせた後、私は九条の家のキッチンに立ってお粥を作っていた。


一人暮らしのようなものだし、食材なんてこの家にないかと思えば冷蔵庫を開けてびっくり、様々な食材が綺麗に揃っていた。


七海くん曰く、いつもお手伝いさんが来て、ご飯を作ってくれているようだ。


そろそろいいかな?


味見をして、うん、大丈夫。


「桜庭ちゃん、手際いいね〜」


七海くんがカウンターキッチンの窓から身を乗り出すようにしてこちらを見てきた。


「そうかな?いつもやってることだし」


「いつもご飯作ってるの?」


「うん、うちお母さんいないから」