廣田くんの自転車の後ろに座ると、
自転車はゆっくりと動き始めたと思ったら、
一気に坂道を下る。

朝上り坂で結構きつかったのに、
帰りはこんなにも
早く通り過ぎてしまうなんて
自転車というハイテクな乗り物を作った方に
感謝したい気持ちでいっぱいであります。

「なあ。あんたって…、
いや…その、真田と仲良いんだな」


「ひょえ?」

アッしまった心の声が…つい。

「へぇ。」

へええってーー!

「なぜに、急に真田くんですか!!?
あまりにも突飛なことを言い出したので
びっくりしたんです!!
えっと、真田くんは誰にでも仲良い感じです。こんな私にも優しくしてくれるだけです。」


「へぇ。そう。ふーーーん」


はい?なにがふーーんですか!!

なぞだほんと…

「ついた」