「なぁ?湊ってさ、廣田みたいなのは、
タイプじゃないの?」


…?さっ真田くん!あなたは、なにを聞いてくるのですか!!急に。

「え???ないない。タイプなんて言ったら、自分の顔見てから言えって言われちゃいます。
それに、
あんなにキラキラと隣で輝かれたら、
眩しすぎて、疲れちゃうもん。」


「ぶっ」

…真田くんが笑っている…なっ!
なんか私変なこと言いましたかーー?

なんなんです!


「そんなことないのに。
じゃあどんな奴がタイプ?」

タイプ…

パッと思い浮かんだのは…
思い出したくないあの顔だ……



じゃなくて…えっと

タイプ…

タイプ???


考えたことない…私の好きなタイプ…

うーーーん


「そんなに悩むもん?」

だって…わかんないんですよ。

でも、


「あんまり顔とかに興味がないのかな....
それよりも、優しいオーラを放っててー、
なんでも君の全てを受け止めるよーっ的な
包容力のあるくまさんみたいな感じがいいなー」


「くまさん?」


「え?くまさんだよー。
包容力ありそうじゃん?」



「動物のくま?」



「うん!動物のくま!おーきくってさーー、
なんか優しいオーラでてるでしょ?」



「…凶暴だし」


「そうなんだけどー、なんというかー、えっと
憎めないでしょ?
たとえば、ハイエナとか、ヒョウとかはただ単にこわいけど、でも、くまさんは違う感じがするのです!」



「なっなるほど!なっなんとなくわかった気はするな。」