…
そんな…
「嫌うわけない!嫌うわけないじゃん!!
ばか!ばかばかばか!!!もっと頼ってよ!」
初めて本気で好きだと思えた人だから。
あなたがいなければ今の私はいない。
私はタケルにまた笑顔になってほしい。
だからもっと頼って欲しい。
私にできることならなんでもしたい。
そう思うのはまだ好きだからなのだろうか
片付け途中になった写真の入ったアルバムや小学生の頃にタケルやタケルの弟が書いたと思われる絵…家族の思い出がいっぱい詰まった宝物。
一つ一つに何かの思いが込められているんだろうな。
タケルがそれを一気にゴミ袋に入れようとしたので、
私はタケルの手を引っ張った。
「ダメだよ捨てちゃ」
「もう辛い思い出でしかないから…いらない」
…私といっしょだ。
でも…
「その思い出たちはきっといつか大切になるから。
今はこの状況で定いっぱいかもしれないけど、
いつかその思い出たちを懐かしい、愛しいって
思える日が来るよ?
その時までそっと…残しておこう?」
この前まで私もタケルとの記憶なんてなくなればいいと思ってた。
でも今はそうじゃないよ?
タケルとの楽しい思い出を消すことなんてしたくないし、できないよ…。私が私で入られた時間なんだから。