次の週、生徒会室隣の会議室では、月一回の委員長会議が開かれていた。

男ばっかりの机の隙間を、小さい一花が資料を配り歩く。



「あ、これ資料。はいどうぞ」


「一花ちゃん、サンキュ」


「ううん、へへっ…」


「一花〜、オレにもちょうだい」


「うん、今行く」



あっちの奴、こっちの奴…

人懐っこい一花は、委員長連中には人気があった。



なんか気に入らねーけど。



「一花、さっさと配ってこっち戻ってこい!」


「いっちゃん、ごめん」



いちいち全員に笑顔返す必要ないだろ!

っとに、隙だらけだな。

オレがイライラしてると、隣の大翔がぼそっとつぶやいた。



「そんなに気になるんなら宣言しといたら?お前ら、一花はオレのだからな!とかね」


「は。バカかお前は」



オレが大翔に呆れてる間も、一花は呼びかける男どもの間を行ったり来たり。



「一花、時間かかり過ぎだ!」


「い、今戻るっ」



オレの言葉に慌てだして、一花は机の角に足を引っかけた。それで



「ぅ、あーっ…」





…こけた(汗)