男の子を見ると、みんなが細川クンに見えたりする。





「おはよう」





校門で、肩を叩かれた。

梨花じゃなく、男子だ。



まさか。



私は思い切り振り返った。しかし…





「杏菜、早くねぇ?」



私の前には細川クンじゃなく、ユウくんがいた。





「…おはよー」

「どうして早いかって」

「うん。少しね。気になることがあるから」