「いや…こちらこそ。私の方こそ…ありがとう」


「いえいえ。嬉しかった!」




もう笑ってこないで。
細川クンの笑顔、いつも私の胸を高鳴らせる。



私は細川クンの方を見ながら、ゆっくり店内へ入った。




「杏菜ちゃん。内緒の時間を教えて?」



私に気づいたのか、そっと近づくのは梨花。




「内緒の時間って、何も…」


「あるじゃん。細川クンとだよ。
より戻った?」