「そっか」



あの頃はツライってだけで、私は細川クンから去ろうとした。



泣きたい一心だった。卒業して別れもあって、細川クンと縁はないって…避けた。



細川クンにケイタイを貸す。


「少し待って?」って笑いながら器用な手つきでこなす細川クン。



「はい、これ俺のなんだ」



全てが終わったのか、私に返した。
私はそっと受け取った。



私の方へと入っている細川クンの連絡先があった。
笑えた。




「ほら、戻ろう!ありがとう」