「気にしないで。飲み物が合わなくて…。大丈夫」


「私も行く」


「大丈夫。みんなといて。梨花。
私戻るから」


「必ずね?」



私は梨花の手を解いて、店から外へ出た。




「う…寒い」



この季節らしい冬。
私はマフラーを握りしめてしゃがみ込んだ。



恋バナはいらない。こういうこと、私にとっての宝ものになるまではしたくないんだ。



細川クンはいなかった。
来たくないんだよね?