「あ、由弦《ゆづ》は遅れるって。
事情があって。」



私の心を見透かすように、聖也は吐いた。
聖也は細川クンを探してることを見てたのかな?




「高田、ゆづのこと待ってるんだろ?」



聖也は人を冷やかすキャラだけど違うんだ。
私は目をパチクリさせた。




「ゆづから聞いたよ。高田とゆづって、少し付き合ったってね。気になるんだろ」



私が今も未練を抱えてるとは知らないんだ。
元カレという特別な相手だから分かってくれてるの?




「ねぇ…聖也」


「何?」