私は顔を紅潮させ、そっと戻そうとした。



はぁー。やっちゃったよ。私は空を眺めていた。
少し顔を戻すと、細川クンがこっちに笑いかけていた。



その日はボーッとしていて。
ミスしたことと、細川クンの笑顔にハッとしたことしか思い出せなかった。



「あのミス、杏菜らしくて好き」




昼休み、梨花の優秀なノートを借りて、あのミスを取り戻した。



「笑わないでよ。私にはとんでもないミスよ?」


「そうだね。でもね、細川クン爆笑してたよ」


「げっ。そんな…やっぱり…」



やっぱり、私が天然だから笑ってた。んでしょ?
しまった。細川クンにまでも笑われるなんて。