「君は死んでる」 総之助の話し方は、まるで空間に話しかけるようだった。 文月は動作を止め、彼を見つめる。 「なに言ってるの… 総ちゃん…」 「俺は、美都と結婚した。君も彼女のことを知ってるだろう?忘れたのか?」 「な……」 「君は、俺達の結婚式の一週間前、そこのベランダから飛び降りて、自殺した」