「………んっ……」
朝の眩しい光と、アッサムの香りで目を覚ます。
「お目覚めかな?菜智」
その声で眠気が一気に吹っ飛んだ。
ーガバッ!
飛び起きてその声の主を凝視する。
「お前は…………優か?」
目を細め、目の前にいる男を凝視する。
「うーん…そうなんだけど…。物凄く恐いから、眼飛ばさないでね?」
優は爽やかな笑顔で紅茶を渡してきた。
「………………」
それを無言で見つめる。
いつも通りだな。昨日は確か着物を着替えてる途中で…。
着物………。
そう言って自分の姿を見つめる。
「……………服が…」
寝巻になってる。なんでだ…?確かに着替える途中で、眠ったはずなのに…。