風は冷たく、空気がひりひりする。肩車をしている娘の脚がひんやりとしている。
無理にでも長ズボンを履かせるべきだったか。久雄は思った。
「どうだ?キレイだろ?」
娘は答えなかった。
今日で3歳になるが周りの子に比べたら幾分小さい。
その上泣き虫だ。
「ほら、泣いてるとこんなに綺麗なパレード見れなくなっちゃうぞ」
脚を少し叩いた。
「うん……。」
声がかすれている。
ふふっ。と息を吸い、ふうっ、と吐く。
茜音が泣く時の癖だ。
こんな小さい体で怖かっただろうな。
「茜音は大きくなったら何になりたいんだ?」
なんとなく、ほんとになんとなく聞いてみた。
まぁお花屋さんとかパン屋さんとか、か?
久雄は少し期待しつつも大体の子どもの考えなんてそんなもんだと思ってた。
「茜音は、茜音の夢はねー」
無理にでも長ズボンを履かせるべきだったか。久雄は思った。
「どうだ?キレイだろ?」
娘は答えなかった。
今日で3歳になるが周りの子に比べたら幾分小さい。
その上泣き虫だ。
「ほら、泣いてるとこんなに綺麗なパレード見れなくなっちゃうぞ」
脚を少し叩いた。
「うん……。」
声がかすれている。
ふふっ。と息を吸い、ふうっ、と吐く。
茜音が泣く時の癖だ。
こんな小さい体で怖かっただろうな。
「茜音は大きくなったら何になりたいんだ?」
なんとなく、ほんとになんとなく聞いてみた。
まぁお花屋さんとかパン屋さんとか、か?
久雄は少し期待しつつも大体の子どもの考えなんてそんなもんだと思ってた。
「茜音は、茜音の夢はねー」