私は目を丸くして
見ている事しかできなかった。

そして、眩しい光がおさまると

恐ろしい鬼の様ではなく、
優しい顔で気を失う伊木先輩と

その伊木先輩を、
優しく抱きかかえて、

こちらにゆっくりと
近づいてくる早瀬がいた。

その2人の姿を見て、
終わったのだと私は思った。


そして、早瀬は私の所まで
伊木先輩を連れてくると言った。

「お前から何か、
言ってあげてくれ。

そうすればこの人は、
生まれ変われる…。」

私の言葉で伊木先輩ができる。

そう思うと緊張するけど、
私は少し息を吸って言った。