その男子生徒は、
頭に大きな角を生やし、

学校の物を次々と投げたり、
殴ったりして破壊した。

「なんなの…あいつ…」

私は初めて、
お化けや猫より本当に…

怖いというものを見た。

「あの人は、3年の伊木だよ」

「えっ…!?伊木先輩!?」

3年B組 伊木 翼。
バスケ部エースだったが、

足を骨折したブランクによって
今は、ベンチメンバー。

頭が良く、
よく私に話しかけてくれる。

「伊木先輩に何が起きたの!?
昨日もおはよう!って…!」

「曇り1つない心…
じゃなかったんだあの人は。」

えっ…何を言い出すの早瀬…