私がイライラしながら、 生徒会室を出ると、 クラス前の廊下に美雨がいた。 「み…!」 名前を呼ぼうとした時、 早瀬の言葉が頭をよぎる。 《近づかない方がいい》 その言葉を払うようにして、 私は再び、 「美雨!」 名前を呼んだ。 下を向いて立っていた美雨は、 私が呼ぶと顔を上げて、 笑顔で私の名前を呼んで、 手を振った。 「高嶺ぇ〜!」