「いや、それは、そのっ…」

頭の中がぐるぐるして、

顔もだんだん火照ってくる。

今言っちゃった方がいいの…?

振られるって確定してる、このタイミングで?

どんどん上昇していく体温と、心拍数と、

かあっと赤くなっていく頰。

久瀬君はそんな私を見つめた後、

「えっ…?」

スッと私の頰に手を伸ばし、

優しく触れたかと思うと…

「っ…」

そっと、唇を重ねた。